痔核の最新治療法
ICG併用半導体レーザー治療法
■はじめに■
 ICG併用半導体レーザー治療法は当医院で一緒に手術を行っていた碓井先生により2000年11月に学会に発表され、12月に承認された新しい治療法です。
 この治療の為の機械がイギリスから初めて日本に輸入されたのが、当医院で2001年1月のことです。ですからまだ始まったばかりの治療法と言えます。

■方法の説明 ■
1.まず細い針で腰椎麻酔を行います。腰椎麻酔をすることで肛門の緊張が取れて、治療の際の視野が良くなり、ICGを内痔核に注入したり、半導体レーザーを照射することが正確に行えるのです。
2.視野を確保したら、内痔核だけにICGを正確に注入していきます。(図

3. 次にICGが注入されている内痔核に、半導体レーザーを正確に照射していきます。(図
ICG併用半導体レーザー治療法
1)内痔核のみにICG注入
2)ICGのみに吸収される半導体レーザー光線を照射 3)内痔核のみがレーザー光線によって退縮消失する
主婦の友社刊『よくわかる最新医学 痔』より転用
4.内痔核のみがレーザー光線によって退縮消失していきます。括約筋は全く傷つきません。(図
5. 3泊4日の入院でこの治療を行っています。この治療のポイントは正確に内痔核だけにICG注入とレーザー照射が行えるか否かです。その為には、腰椎麻酔をして、肛門を広げて、良い視野で行うことが必要と考えています。良い視野で行わないと術後の腫れや出血の原因になると思います。また、どうしてもレーザー照射によって、内痔核の粘膜はただれてしまうので、最初の排便時に出血や痛みが少ないことを確認する必要があります。以上の理由で短期の入院は必要と考えており、通院でのレーザー照射は行っていません。

■まとめ■
 新しい治療法、ICG併用半導体レーザー治療法をご説明しました。良い点と悪い点とを現時点で判る範囲で全部、説明したつもりです。この治療法を選択するか否かは皆様の判断に委ねます。

この方法の特長は次の2つです
1.
低出力のレーザーを使用すること
2.
ICGを使用して、内痔核だけに選択的にレーザーの効果を集中させること

この方法の利点は次の3つです
1.
出血や痛みがほとんど無い
2.
副作用がほとんど無い
3.
短期の入院で行える

この方法の欠点は次の5つです
1.
内痔核は無くならない
2.
治療法がまだ新しすぎて、評価出来るデーターが未だ少ない
3.
効果が不正確という批判がある
4.
内痔核以外の疾患は適用が無い
5.
レーザー照射後の周りが腫れる可能性がある
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