痔を切らずに治したケース紹介

ケース⑥ 出産後

内痔核・Fさん・女性・30代・主婦

第1子出産後より肛門に激しい痛みが

Fさんは、20代後半に第1子を出産しましたが、出産直後より肛門部に激しい痛みと腫脹感がありました。

授乳と育児で忙しいために、我慢し続けたところ、約1ヵ月後にははれと痛みはおさまりましたが、排便時に内痔核が脱出するようになりました。その後、夫は第2子を望みましたが、Fさんはそのときの痛みの恐怖から、妊娠することができませんでした。

しかし、第1子が少し大きくなって手がかからなくなったので、思いきって手術を希望し、当院を受診しました。

生活指導で無事妊娠、出産

診察の結果、Fさんには内痔核がありましたが、生活指導をきちんと受けて実行すれば、手術しないで、第2子を妊娠、出産できる可能性が高いと説明しました。

生活指導では、まず、毎朝いきまないでも排便できるようにビフィズス生菌を投与し、排便のイメージトレーニング法を行いました(平田式ラクラク排便法参照)。

次に、自分の体調を自分でチェックする習慣をつけ、体が疲れたときなどは早めに休むよう指示しました。

受診から2ヵ月後、排便時の内痔核の脱出も消失したために、妊娠中は、当院と緊密に連絡をとることを条件に、Fさんは手術をしないまま第2子を妊娠しました。

妊娠中は、胎児に影響のない薬のみを使用したため問題はなく、出産の直後に肛門にやや腫脹が見られましたが、痛みはほとんどありませんでした。

現在では、排便時にために内痔核が脱出することがありますが、毎日、元気に2人のお子さんの育児を行っています。

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