痔の種類と症状

痔核[じかく](いぼ痔)

痔核の発症の原因と悪化の誘因

便秘の人や長時間同じ姿勢を強いられる職業の人など、生活習慣が痔核の発症にも悪化にも深くかかわっています。どんなことが痔核の原因や悪化の誘因になるかを知って、痔核の予防や症状の緩和に役立てましょう。

痔核は次のような原因で起こり、悪化します。

便秘のために強くいきむ・トイレの時間が長い

便秘になると、排便時に強くいきむようになります。強くいきむと腹腔内圧が上昇し、腹腔壁の中の下大静脈糸の血液の流れがとどこおって肛門のクッション部分の動静脈叢がうっ血します。やがてうっ血した血管がふくれて太くなり、また、粘膜の下を支えている結合組織がゆるんだり断裂するために、動静脈叢が肛門から脱出するようになります。

また、かたい便が肛門を通過するときに、肛門の粘膜を傷つけて炎症を起こし、痔核を発生させます。特に、何日も排便しないと直腸内や肛門付近に便を長くためておくことになり、便がアルカリ性できたないことから、粘膜が刺激されて炎症を起こし、痔核の原因となります。

トイレが長い人は、便がなかなか出ない人です。特にトイレに20~30分も入っている人は、その間、便を出そうと長い間いきんでいるので、便秘の人と同じように、腹腔内圧が高くなって、動静脈叢がうっ血し、痔核ができやすくなります。

長時間同じ姿勢をとる・腹圧のかかる行為をする

長い間、すわったままでいたり、立ったままでいるなど、同じ姿勢をつづけていると肛門がうっ血するようになるので痔核の原因となります。

長距離ドラックのドライバーや飛行機のパイロット、コンピュータのオペレーターなどの職業の人にできやすくなります。

また、自転車や乗馬、ウェストリフティング、トランペットの演奏など、おなかに圧力のかかる運動や行為をすると、肛門に負担がかかります。

妊娠や出産が痔核のきっかけになることも

妊娠しておなかが大きくなると、子宮が周囲の血間を圧迫するので、肛門の血間がうっ血します。出産の際に強くいきむことも、痔核を誘発します。

香辛料やお酒のとりすぎも痔核の悪化の誘因

香辛料の中でとうがらしは、大部分が体内に吸収されずに便として排泄されます。そのために排便時に便の中に残っているとうがらしの成分が肛門を刺激し、炎症の原因になります。

また、アルコールは炎症を起こす物質でもあるので、アルコールを大量に飲むと下痢を起こしやすくなり、痔核を悪化させます。

応急手当

内痔核の場合には、排便が終わると出血は止まりますが、トイレを出たら、おなかの下に座布団やクッションをあててお尻を高くし、横になって安静にします。このときに脱脂棉を丸めて肛門にあてておくと、止血効果が高まります。

また、トイレでいきまないで排便ができるように、便をやわらかくする食生活を心がけ、便秘を防ぐことも大切です。

さらに肛門部のうっ血をとり、清潔を保つために、入浴や座浴を欠かさないようにします。そのうえで、市販の軟膏を患部に塗ったり坐薬を用いたりすると、より効果が高まるでしょう。

外痔核は、肛門の血行の不良が一因ですから、血流をよくすることが第一です。入浴や坐浴、或いは使い捨てカイロなどを使って、お尻のまわりをよく温めます。

痛みがひどいときは、市販の鎮痛薬を利用します。また、歩くときに、お尻がこすれて痛む場合には、軟膏を塗るとよいでしょう。あとは、入浴や坐浴でお尻を温めます。ただし、患部が化膿し始めているときには、血流がよくなってかえって痛みが増すことがあるので、控えてください。