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Dr.Hipsが語る〜痔を知り、楽に治す方法〜

おしりの医学#065「痔の人が携帯すると良いグッズ゙は?」

痔の症状は外出時に現れると、対応が難しくてストレスに感じる方も多いでしょう。実は巷には痔の症状を軽減してくれるグッズがいくつか存在します。今回は私自身も痔の予防として使っているグッズや痔の患者なら持っておいた方がよいグッズについてお話ししていきます。

携帯できるクッション

まずは空気で膨らませるタイプの携帯できるクッションです。空港などに売っていることが多く、飛行機や電車の長旅で利用している方も多いでしょう。クッションを携帯し、座る時に使うようにしていれば、肛門付近や直腸の血流が圧迫されるのを緩和することができるため、症状の緩和に繋がります。

携帯用シャワートイレ

続いて携帯用シャワートイレです。「vol.063『 シャワートイレ(温水洗浄便座)は使った方が良いの?』」でも解説していますが、シャワートイレを使えば肛門の負担を減らせる上、清潔に保てるので、積極的に利用することをおすすめします。
とはいえ、外出先ではシャワートイレを利用することになることもあるでしょう。特に海外ではシャワートイレがまだまだ浸透していないので、基本的にはシャワートイレのないトイレを使うことになります。
携帯用シャワートイレを持っていれば、どこでも肛門を清潔に保つことが可能です。携帯用シャワートイレには電動のものと手動のものがありますが、常に持ち歩くのであれば手動タイプのものをおすすめします。

軟膏とガーゼ

内核痔がある方は、日常生活で急に痔が外に出てきてしまうことも多いでしょう。医師から処方された軟膏とガーゼを持っていれば、炎症を抑えつつ出てきた痔核を押し込むことができます。軟膏をガーゼに塗ってゆっくりと押し込むことで、痛みを抑えながら痔核を基に戻すことが可能です。

携帯できるアイテムで痔の症状に備えよう

痔の症状がある時に持っていると便利なグッズとして、以下の3つを紹介しました。

  • 携帯できるクッション
  • 携帯用シャワートイレ
  • 軟膏とガーゼ

携帯できるクッションは座る時に使用することで、痔の症状を軽減できます。特に長時間椅子に座る場合は重要になってくるので、旅行で飛行機に乗る場合などは携帯するようにしておきましょう。
携帯用シャワートイレがあればどこでも肛門を清潔に保てます。特に手動のものを携帯するようにすれば海外でもトラブルなく使えるためおすすめです。シャワートイレはおしりを拭く際の肛門への刺激を抑えることもできるので、積極的に利用しましょう。
内痔核がある方は軟膏とガーゼを持ち歩くことをおすすめします。軟膏とガーゼを持っていれば、外で急に痔核が脱出しても、すぐに対応することが可能です。生活習慣の改善だけでなく、道具も上手く活用して、痔の改善に努めましょう。

平田雅彦プロフィール(平田肛門科医院 院長)
1953年 東京都生まれ。
筑波大学医学専門学群卒業。慶應義塾大学医学部外科学教室に入局し、一般外科を研修。
社会保険中央総合病院大腸肛門病センターに入り、大腸肛門病の専門医としての豊富な臨床経験を積む。
現在、平田肛門科医院の3代目院長。