Dr.Hipsが語る〜痔を知り、楽に治す方法〜
おしりの医学#134「いぼ痔に効くのは塗り薬?注入軟膏?坐薬?」
いぼ痔で使用するお薬に関する質問にお答えする形です。お薬の選び方や当院のおすすめについてお話します。
いぼ痔で使用するお薬の種類
チューブ軟膏/注入軟膏
違いはありますが、お薬の先に差し込み口があり、お尻に差してお薬を注入するものになります。
坐薬
お薬を指で肛門に挿入し、お薬が体温によって溶けて内部で効果を発揮するというものです。
注入軟膏と坐薬の選び方
いぼ痔は肛門から3cmくらいのところにありますので、注入軟膏だと裏のほうに届きにくい場合があるため、当院では奥まで入って滞留し長時間成分が効く坐薬をおすすめしています。
しかし、坐薬だと痛みがあったり、指で入れることに抵抗がある場合はもちろん注入軟膏でも問題ありません。
便通改善のための工夫
いぼ痔や切れ痔を治療する際、便通をスムーズにすることも重要です。便秘や硬い便が原因で痔が悪化することがあるため、食物繊維を多く含む食事を摂取し、水分を十分に取ることが大切ですが、便通の際に軟膏や坐薬を使用することで、潤滑剤のような役割を果たし、痛みや出血を防ぐことができます。
平田悠悟プロフィール(平田肛門科医院 院長)
1982年 東京都生まれ。
筑波大学医学専門学群卒業。東京大学大腸肛門外科入局後、東京山手メディカルセンター大腸肛門病センターに出向し、
大腸肛門病の専門医としての豊富な臨床経験を積む。
2020年 東京大学大学院医学系研究科外科学専攻医学博士課程修了。
現在、平田肛門科医院の4代目院長。
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