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おしりの医学#144「セカンドオピニオンを受けられますか?」

以前、とあるクリニックで痔核根治手術を受け、約1週間入院治療しました。
22年ほど前に再発し、同クリニックからは「手術の決心がついたら再診に来てください」と言われました。
平田医院ではセカンドオピニオンを受けられますか?
(医院に寄せられたご質問への返答)

勇気を出してセカンドオピニオンを

一度診ていただいた(あるいは治療をしていただいた)医院・医師に対してセカンドオピニオンを切り出すのは
勇気が要りますよね?
ただ、特に肛門疾患は「切れば終わり」ではなく、「機能温存」が最優先課題です。
事後に後悔しないためにも、手術内容はもとより「そもそも手術が必要なのか」から、慎重に検討すべきです。

今の肛門治療は「対話の時代」

昔と違って、今の肛門治療は、お医者さん主導で「はい、切ります!」という一方通行ではありません。
「本当に手術が必要か?」「他に方法はないか?」を、医師と患者さんが一緒に探って行くのが主流になってきています。

だからこそセカンドオピニオンは遠慮なく

手術後に筋肉が硬くなったり繊維化してしまうと、元に戻すのはほぼ不可能。
つまり手術には「覚悟」が必要です。
当院でも他院でもいいので、ぜひ遠慮なくセカンドオピニオンを取っていただき、
「この先生に任せてもいい!」と思える病院で、ご自身が十分に納得した上で決断をしてみてください。

再発の場合も同じ

例えば今回のご質問に関しては、10年以上前の手術からの再発ということなので、「再手術」はそれほど不自然な流れではありません。
ただ、医師にもいろんな考え方がありますので、必ずしも「また手術」だけが正解とは限りません。
例えば当院であれば、生活習慣の改善などで様子を見る、といった選択肢をまずは優先させます。
違う視点のお医者さんと相談するのはとても有効ですので、ぜひ勇気を出してセカンドオピニオンを取ってください。

結論(平田院長からのメッセージ)

「気楽にセカンドオピニオンを取るのが当たり前の時代です。納得できる治療を選ぶことが一番大事ですよ!」

平田悠悟プロフィール(平田肛門科医院 院長)
1982年 東京都生まれ。
筑波大学医学専門学群卒業。東京大学大腸肛門外科入局後、東京山手メディカルセンター大腸肛門病センターに出向し、大腸肛門病の専門医としての豊富な臨床経験を積む。
2020年 東京大学大学院医学系研究科外科学専攻医学博士課程修了。
現在、平田肛門科医院の4代目院長。

平田雅彦プロフィール(平田肛門科医院 名誉院長)
1953年 東京都生まれ。
筑波大学医学専門学群卒業。慶應義塾大学医学部外科学教室に入局し、一般外科を研修。
社会保険中央総合病院大腸肛門病センターに入り、大腸肛門病の専門医としての豊富な臨床経験を積む。
現在、平田肛門科医院の名誉院長。

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